こんばんは。
ココザス安藤義人です。
本日は財務ネタで。
今まで事業執行ばかりやってきましたが、最近は財務戦略についても学ぶようにしています。
本日も都内某所で財務戦略を学ぶ機会がありました。
私のような駆け出し経営者には非常に参考になる点が多かった為、備忘録として残しておきたいと思います。
- 「無借金経営」ではなく「実質無借金経営」を目指せ
- 売掛け金に依存していると会社はいつか必ず潰れる
- プロパー融資を目指せ
- 必ず複数行と付き合え
- 「税金を減らす」という概念を変える必要がある
- 日繰り表を毎日眺めろ
どのような経営を目指すかによって財務戦略は変わってくるわけですが、あくまで私は「年商3000億円、営業利益300億円、税引後利益100億円」という数字を一つの目標に掲げている為、「ガンガン投資して事業拡大していく大企業」というゴールから逆算して色々なことを学んでいます。
特に目から鱗だったのが、
「無借金経営」ではなく「実質無借金経営」を目指せ
という話。
ソフトバンクの孫さんが株主総会や決算発表会で「ソフトバンクの借金は借金じゃない」と言っているのを聞きながら、いつもハテナマークが浮かんでいたのですが、本日すごくクリアになりました。
要は、今回のARMの買収もそうですが、手持ち資産を現金化すれば、有利子負債を丸々返済できるので問題ないぜ。
それよりもガンガン投資して、フリーキャッシュフローを生もうぜ。
って、そういう話なわけですね。
私も財務を勉強する前は、「借り入れ」=「良くないもの」と思っていましたが、全くそんなことはなくて、健全な利益を生む事業を行っていれば、広告や人材にガンガン投資できた方が企業としての成長スピードが加速するに決まっていますね。
また、「守り」という意味で考えても、まさかの事態(東北大震災で店舗が全壊して売上が急に0円になった、etc…)に対応するための手持ち資金は蓄えておく必要があると実感しました。
だからこそ、世の中の企業は「使う使わないに関わらず」資金調達を行うわけですね。
例えば、以下の2社を比べた時に、どちらの会社が財務的に健全でしょうか?ということです。
A社:現預金10億円、有利子負債10億円、年商10億円、税引後利益1億円
B社:現預金1億円、有利子負債0円=無借金経営、年商10億円、税引後利益1億円
答えは間違いなく、A社ですね。
企業経営には突発的リスクが付き物です。
年商10億円が翌年に年商5億円になってしまうこともあるでしょう。
そうなると、間違いなくA社・B社ともに赤字に陥ります。
年商10億円、税引後利益1億円となると、ビジネスの形態にもよるのでしょうが、恐らく販管費で6億円くらいはもっていかれていると思います。
となると、変動費率にもよりますが、B社は恐らく2億円程度の赤字になり、手持ちの現預金1億円ではまかないきれなくなり、一瞬で債務超過に陥ります。
では、A社はどうでしょうか。
手元に現金があれば、万が一売上が半減したとしても、販管費+金利負担分を稼ぐことができさえすれば一生潰れないわけですね。
天変地異が起こったとして、10億円のビジネスが急に売上0円になったと仮定して、何故か一切レイオフすることなく皆で会社に集まったとしても、1年半くらいは生き延びれるわけです。
そう考えると、財務戦略って非常に重要だなぁと思ったわけです。
経営者の仕事は「ヒト・モノ・カネ」という経営資源をマネジメントすることだと経営の教科書に書いてありますが、物理的に考えて最も大事なものは「カネ」ですよね。
特に財務基盤が固まっていない会社は、特に。(ソフトバンクみたいな大きな会社でも積極的に投資する会社は特に)
うちも偉大な企業になる為には、当然ながら積極投資が必須になります。
つまらぬミスで失敗しないよう、足元が固めながら攻めていこうと思います。
追伸、
過去、急成長して数年で上場したけども一気に潰れてしまった会社の財務諸表を片っ端から見ていけば、ブレークスルー的発想が出てくる気がします。