REIT(リート)とは?REIT(不動産投資信託)のメリットとデメリットを紹介!

東京オリンピックや大阪・関西万博の開催決定以来、不動産市場が活性化。不動産への投資にも関心が高まっています。

そんななか、初心者からベテランまで気軽に少額投資で始められるREIT(不動産投資信託)も注目されていますね。

不動産投資といえば、マンションやビルを購入する家賃収入が有名です。あこがれる人も増えていますが、まとまった資金が必要なのがネック。しかし、REITなら1万円程度からプロの運用する不動産物件の組み合わせで、安定した利益が狙えます。

この記事では、REITの基礎知識や商品の選び方、口コミなど、幅広くご紹介します。

1.REITとは不動産の投資信託

・REITとは何か

REIT(リート)とは、不動産の収益に基づいた投資信託の一種です。個人の投資家からファンドを募集してまとまった資金を、運営会社が不動産投資していきます。

主な収益はマンションやオフィスビル、ショッピングモールなどの賃貸料。また、将来性の見込める不動産を購入して、タイミングを見て売却したその利益も含まれます。収益は、定期的に投資家に配分するのです。

つまり、投資信託の中でも不動産にターゲットを絞っているのがREITの特徴といえます。

・REITとJ-RIET

REITはアメリカ発祥の投資スタイルです。英語で”Real Estate Investment Trust”(不動産投資信託)の4つの頭文字から作られた略語で、「リート」と呼びます。

REITのしくみは2001年に日本にも導入されました。投資信託の一種であるREIT。証券取引所に上場して取引されます。

そこで、日本でスタートした際、日本版のREITという意味を込めて「J-REIT」とネーミングされました。それから、約20年、J-REITは国内の投資家の間でも広く取引されています。

・REITのしくみ

ここで、REITのしくみを簡単にみておきましょう。まず、REITには主に3つの登場人物があります。

・REIT(不動産投資受託証券の投資法人)

・投資家

・投資対象となる不動産

投資法人であるREITは不動産投資信託の運営会社。証券会社をイメージするとわかりやすいかもしれません。

REITは投資証券を発行して、投資家から集めた資金を運営会社が集めます。そして、不動産市場に投資をします。このとき、運営会社は金融機関の融資で不足した資金を調達する場合もあります。

また、実際の資産運用は運営会社ではなくて専門の運用会社に委託するケースも少なくありません。資金保管会社や事務受託会社など、資産保管や一般事務も委託して任せてしまうREITもあります。運営会社は専門業者の力を借りつつ、不動産市場に投資での収益を目指します。収益から、金融機関から受けた融資に対する利子を返済したり、投資家に分配金を配当したりしていくのです。

なお、REITはあくまで法人です。会社のスタイルを取っています。そのため、運営に必要な意思決定は役員会で行います。一般企業と異なるのは、役員会をはじめREITの投資法人自体は、投資運用ができないことです。法律で、資産運用会社、資産保管会社、事務受託会社に委託するよう定められています。

したがって、REITはあくまで不動産投資信託のための資金を集める仲介業者の役割といえるでしょう。

・REITのキーワード

REITの投資では、いくつか知っておきたい基本用語があります。

株式投資で株価や配当金といった言葉を知っておく必要があるのと同じです。REITでは、「価格」「分配金」という2つのキーワードは最低限その意味を押さえておきましょう。

  • 価格

投資信託の一種であるREITは、証券取引所に上場しているのが特徴です。そのため、株式や投資信託のように市場で価格が変動します。

株式では株価に当たるのが、REITでは「価格」です。市場の需要と供給で取引時間内に価格が上下します。また、取引方法も株式や投資信託と共通しています。

  • 分配金

株式会社が投資家に支払う配当金をREITでは「分配金」と呼びます。一般的に、年2回の決算ごとに分配金を投資家に支払います。

J-REITでは、法人税の優遇が設けられています。収益のうち9割以上を分配するといったルールに従うと、法人税は非課税に。株式投資よりも収益の大半を投資家に配られるというわけです。

2.RIETのメリット、デメリット

ここからは、REITのメリットやデメリットを詳しく見ていきましょう。

・REITのメリット

①少額投資ができる

投資信託のように、REITなら最低1万円からの少額投資が始められます。REITの種類によって最低投資金額は異なるものの、最大でも数十万円です。

不動産に直接投資しようとすると、数万円から数十万円の規模ではとてもではありませんが、カバーできません。投資目的で中古マンションの一室を購入するだけでも数百万円は必要でしょう。新築マンションやビルで不動産投資を検討するなら、予算は数千万円から億を超すまとまった資金が必要となります。

REITなら、投資対象は不動産ですがたくさんの投資家から資金を募集して投資できるので、1口あたりの購入金額も少なく押さえられるのです。

②不動産や投資運用のプロが運用する

REITが委託する運用会社は不動産投資の専門家が集まるプロの集団。不動産をはじめ投資全般の経験が豊富で、さまざまな運用を手かげているベテランです。運営会社ではなくて、運用会社が責任を持って不動産の売買や管理、賃貸募集をするのが魅力です。

直接不動産投資をする場合、オーナが自ら不動産会社に取引を依頼したり、自分でテナントや入居者を募集、維持管理をてがけるケースも少なくありません。REITなら、資金を投資するだけでそうしたわずらわしい業務をすべてプロに任せられます。

③分散投資ができる

不動産を保有して収益を上げる場合、一つ一つの不動産を購入して維持管理が必要です。そのため、投資対象のマンションやビルが少なければ、リスクもそれだけ高まります。

一方で、REITは株式や債券などさまざまな投資先を組み合わせる投資信託と同じように、規模や特色の異なる不動産物件を数多く選んで一つの金融商品にまとめています。そのため、自然に分散投資ができているのです。

④流動性が高い

市場で取引されるREITは、もし他の投資に回したくなったとき資金をすぐに換金できます。株式と同じように、リアルタイムに変動する価格で売り買いを注文すれば、即日投資資金を回収可能。不動産投資とちがって、もし売却したくなったとき、手続きや売り手が見つかるまで時間も手間もかかりません。

・REITのデメリット(リスク)

REITには次のようなデメリットが考えられます。

①経済状況の変化

不動産市場は国内や世界の経済情勢に大きな影響を受けます。景気の上昇が見込まれる局面では不動産の価値も上がって、賃貸料も増益に。不動産そのものの評価額も需要が高まるにつれてアップするからです。

一方で、不況に陥ると、不動産評価額が下落。賃貸料収入も低迷するため、投資収益を上げづらくなるおそれがあります。

②災害

マンションやビルなど不動産は地震や火災といった災害のリスクを持っています。被災すれば、建物の倒壊や損壊で収益がたちまちストップしてしまうからです。

REITは分散投資が基本といっても、収益のうち大きな割合を占める物件が被災してしまうと、年2回の分配金にも影響が及びます。

③金利

REITの運営会社は、投資資金に金融機関からの融資も組み入れます。そのため、返済の利子が高くなると、そのぶん収益が目減りして、分配金の減少につながります。

④運営会社の倒産

REITを運営する投資法人そのものが倒産や経営悪化のリスクを持っています。

また、運営会社が委託している資産運用会社や資産保管会社も民間企業である以上、運用失敗で投資した資金が回収できないリスクを常に含んでいるのもポイント。

分配金が予想より下回ったり、元本が目減りする可能性を意識した投資が必要といえるでしょう。

3.REITと他の投資との違い

不動産がメインの投資信託、REIT。ジャンルの近い投資手法を2つピックアップして、どういった違いがあるのかを見ていきます。

・不動産投資(マンションやビルなど)

不動産投資は、順調な賃貸料収入や売却益によってREITよりも大きなリターンが期待できます。REITは投資信託のため利回りは数%程度。それに比べて、マンション投資は初期投資や管理費はまとまった資金が必要ですが、そのぶん、回収できる利益も大きいからです。

また、不動産投資の物件は、相続の遺産にもなります。もし運用している本人が死亡しても、遺族が引き継げば、安定した賃貸収入が見込めるほか、遺産分割の際、現金化でまとまった資産を相続人で分け合うのも可能です。

さらに、ローンの支払いが終わったら、その物件を担保に融資を受けて、新たな投資用の不動産物件を購入・運用したり、さまざまな金融商品に回すこともできます。

・クラウドファンディング

不動産投資に特化したクラウドファンディングがあります。投資家をインターネットの運営サイトで募集。集めた資金を不動産の分散投資で運用するのは、REITと同じです。

大きなちがいは、募集の段階でインターネットが使われることのほか、証券市場に上場されて「投資証券」として取引されること。REITはリアルタイムで市場取引が行われるため、不動産投資型のクラウドファンディングより価格の変動が大きいのが特徴です。

4.REITの注意点

定期的に分配金が期待できるREITですが、投資には次のような注意点があります。

・コスト

REITは投資信託と同様、運営会社に運用手数料を支払います。そのため、分配金が運用手数料を下回って利益が出ない可能性も持っています。

・税制

REITの分配金は、配当所得の所得税対象になります。確定申告不要制度のおかげで特別に手続きは必要ありませんが、所得税15.315%住民税5.0%合計税率20.315%の計算で課税されます。

一方で、REITの売却益は、原則確定申告が必要です。税制の取り扱いは、申告分離課税でこちらも税率は合計20.315%。ちなみに、REITの運営会社の特定口座(源泉徴収あり)を利用すると、確定申告は不要。手間が省けます。

・リスク

REITは比較的安定した収益が見込めるため、リスクもそれほど高くなくて、それなりのリターンも期待できます。

しかし、あくまで元本保証のない投資商品。最悪の場合、価格の下落や、分配金が受け取れない、元本が戻ってこないといったリスクを含んでいるので、慎重に投資しましょう。

 

5.REITの選び方

ここでは、簡単にREITをどういったポイントで選べばいいのか、まとめてご紹介します。

・REITの種類

REITには、投資対象に据える不動産の種類によっていくつかのタイプに分けられます。

特定の不動産に特化したタイプには、オフィス型、住居型、商業施設型、ホテル型のほか流通施設型、ヘルスケア施設型などがあります。

一方で、こうした種類をいくつか組み合わせた総合型も。特定型よりも不動産の種類や業界を幅広く複数選択しているため、より分散投資につながります。

6.REITでよくある質問

・質問1 NISAでREITに投資できるって本当ですか?

NISA(少額投資非課税制度)とは、投資額に応じて非課税になる税制優遇制度です。REITのように長期的に保有して収益を目指す投資に向いています。

J-REITをNISAで運用すると、金額によっては分配金や売却益に課税されないため、お得に運用可能です。

・質問2 東証REIT指数って何ですか?

東京証券取引所に上場しているすべてのREITを指標化した数字です。

東証では、東証REIT指数に連動したインデックス運用のETFも。

・上場Jリート(1345)
・上場Jリート(ミニ)(2521)

の2種類で、全REITの指数の変動に応じて価格が推移するため、初心者でも手軽にREIT投資が可能です。

7.REITの口コミ

REITに関する口コミをTwitterで集めてみました。

4月に入って、相場に大きな変動が起きています。今後の市場の推移に注目です。

REITは投資対象によって各商品に特徴があります。不動産の種類で投資判断できるのが魅力です。

8.まとめ

不動産に特化した投資信託であるREIT。日本ではJ-REITという名前で、資産運用に活用する投資家も増えている現状をお伝えしました。

REITは何といっても、少額投資で初心者でも始めやすいのがメリット。プロによる運用、分散投資が可能なため、リスクを少なくした投資が可能です。

市場の価格をチェックしながら、ぜひREITの運用を検討しても良いかもしれません。

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